望遠レンズの圧縮効果とは。遠くの山や木々を重ねて、迫力を出す撮り方

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望遠レンズで撮ると、遠くの山が、手前の景色のすぐ後ろにあるように大きく写ることがあります。
これが「圧縮効果」です。

背景を引き寄せて、迫力のある写真にできるのが、望遠レンズのおもしろいところです。

この記事では、タムロンとキヤノンの公式の解説をもとに、圧縮効果のしくみと生かし方をまとめました。

圧縮効果とは。近くと遠くが重なって見える

キヤノンの写真用語集では、圧縮効果を、望遠レンズを使ったときに近景と遠景とが重なって見える現象と説明しています。

身近な例として、テレビの駅伝中継で、手前のランナーが後ろの中継車に触れそうなくらい近くに見えることを挙げています(キヤノン)。
野球中継で、ピッチャーとキャッチャーの距離が近く見えるのも同じです。

タムロンも、圧縮効果を、被写体と背景の距離感が実際よりも近く見える現象と説明しています。
背景が迫ってくるような印象になり、迫力のある写真になります。

なぜ望遠で強くなるのか

タムロンによると、圧縮効果は、カメラから被写体が離れて、背景との距離の差が相対的に小さくなることで生まれます。

望遠レンズでは被写体から離れて撮るので、この距離の比率が小さくなり、圧縮効果がはっきり出やすくなるそうです(タムロン)。

たとえば、50mmと200mmで人物を同じ大きさに写すと、200mmのほうが背景が大きく写ります(タムロン)。
望遠は写る範囲がせまいので、背景が迫ってくる印象がさらに強まります。

キヤノンの作例では、遠くから200mmで撮った高層ビルは重なって見えます。
同じビルの下から16mmの超広角で撮ると、圧縮効果はありません。

少し下がって、望遠で。背景がぐっと近づきます。

圧縮効果を生かす3つのコツ

1つめは、主役と背景の距離です。
タムロンは、両者の距離が離れるほど、圧縮効果による印象的な対比が生まれやすいとしています。

背景が遠いときは、より長い焦点距離を選ぶと、圧縮の表現がはっきりします。
遠くの山々を背景にした人物なら、300mm程度以上で山が大きく迫ってくる印象になるそうです(タムロン)。

2つめは、重ねることです。
タムロンは、複数の被写体が重なるように配置するのも効果的としています。

キヤノンは、花の少ない花畑や、木の本数が少ない森でも、望遠で撮ると花と花、木と木が重なって見え、ボリュームを出せると紹介しています。

3つめは、背景のボケと組み合わせることです。
圧縮効果と背景のボケを合わせると、主役をより引き立てられます(タムロン)。

風景と人物で試したい場面

タムロンは、風景では超望遠を使うと、海や山、雲などの重なりを印象的に表現しやすいとしています。
層のように重なる山々や、朝霧が立ちこめる谷を狙うと、神秘的な雰囲気になるそうです。

朝日や夕日の光が斜めから差しこむ時間帯も、立体感が強まり、圧縮効果と合わさって印象的な一枚になります(タムロン)。

人物なら、85mmから135mm程度の中望遠を使うと、自然な人物の印象と背景の圧縮をバランスよく取り入れられるとしています(タムロン)。

動けない場所でこそ、望遠が助けになる

私が撮影に行く場所には、すぐ下が崖になっているなど、自分が前後に動いて撮れない所があります。
そのため、重さを覚悟してでも、ズームレンズを持っていきたくなります。

望遠のズームなら、立ち位置はそのままで、背景をどれだけ引き寄せるかを選べます。
同じ景色を、広角側と望遠側で撮り比べてみてください。

望遠レンズを持っていないときは、買う前に借りて試す方法もあります。
旅行や紅葉の撮影など、使う日だけ借りられます。

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